2025/10/23

ハーマンミラー SAYL Chair(セイルチェア)はなぜ選ばれる?デザインと機能の秘密を徹底解説

ハーマンミラー SAYL Chair(セイルチェア)はなぜ選ばれる?デザインと機能の秘密を徹底解説

 

長時間のデスクワークが当たり前になった今、デザインの良いチェアが欲しいけれど、機能性も妥協したくない…。そんな風に感じていませんか?ご自宅にオフィスチェアを置くなら、もっとシンプルでインテリアに馴染むチェアが欲しくはありませんか?

今回は、そんな願いを叶えてくれるハーマンミラー(Herman Miller)社の「セイルチェア(SAYL Chair)」をご紹介します。世界的に有名なゴールデンゲートブリッジから着想を得たという、その美しいデザインの裏に隠された革新的な機能と快適性の秘密を、この記事で徹底的に解説していきます。

オフィスへ導入すればスマートでミニマルな雰囲気になるので、オフィスづくりのヒントを探している企業担当者の方も必見です!


セイルチェアとは?橋からインスピレーションを得た革新的デザイン


2000年代後半〜2010年代にかけて、在宅ワークやフレキシブルオフィスの普及により「省スペースでありながら快適に長時間座れるチェア」の需要が高まり、そうしたニーズに応えるためにセイルチェアは誕生。そんなセイルチェアの最大の特徴は、ゴールデンゲートブリッジの工学原理を応用した、フレームのない独創的な背もたれです。吊り橋のように、Y字型の「Yタワーサスペンション」が背もたれのメッシュ生地をピンと張り、美しい曲線を描き出しています。

この構造は見た目の美しさだけでなく、最小限の素材で最大限のサポート力を生み出す「エコ非物質化」という考え方に基づいています。だからこそ、コンパクトながらも驚くほどの強度と快適性を両立させているのです。

 


セイルチェアの快適性を支えるテクノロジー


そのリビングライクな見た目からは想像もつかないほど、セイルチェアには長時間快適に座るための機能が詰め込まれています。

体の動きに寄り添う「ハーモニック™チルト」

揺りかごのように、座る人の動きに合わせて自然にリクライニングするのが「ハーモニックチルト」です。特別な調整をしなくても、体格に合わせて最適なバランスを保ってくれるため、長時間の作業でも疲れにくく、常に快適な姿勢を維持できます。

まるでオーダーメイドのフィット感「3Dインテリジェントサスペンションバック」

フレームのない背もたれは、部位ごとに張力の異なるエラストマー素材(硬いゴムのような素材)でできています。これにより、腰などしっかり支えたい部分は強く、肩など自由に動かしたい部分は柔軟にサポート。まるでオーダーメイドのように、あなた自身の背中の形に合わせてフィットし、理想的な姿勢へと導きます。メッシュ構造で通気性が良く、一年中快適なのも嬉しいポイントです。

正しい姿勢の鍵「ポスチャーフィット」

長時間座っていると、ついつい猫背になりがちですよね。セイルチェアに搭載された「ポスチャーフィット」は、骨盤の付け根である仙骨を優しく支え、背骨が自然なS字カーブを描くのをサポートします。これにより、意識しなくても健康的な姿勢が保たれ、腰への負担を軽減します。

 


洗練されたチェアに組み込まれた、ワークチェアに欠かせないコアメカリズム


スタイリッシュなチェアではありますが、欲しい機能は揃っています。機能のご紹介と調整時のポイントをここでご紹介します。

①シートの高さ調整(ガス圧式)
座面右下の平らなレバー
レバーを上げ下げすることで、希望の高さに調整できます。
<POINT> 大腿部が床面と並行になる座面の高さが自然な着座姿勢

②座面奥行の調節
座面左下のレバー
レバーを左斜め上方向に引いて、大腿部を前にスライド/右手で座面を後ろにすることで伸縮できます。
<POINT> 膝の裏側が座面の前縁に圧迫されないように奥行を調節

③リクライニングの硬さ調節
座面右下のノブ
前後方向に回すことで固く/柔らかくなります。
<POINT>  背もたれに軽く寄りかかると、背中を支えながら傾き、戻るときには背もたれが自然についてくる程度が適度な硬さ

④前傾チルト(*1)
座面の左下2つのレバーの前のレバー
背もたれに寄りかかって体重をかけながら軽くリクライニングさせ、レバーを下げ/上げて寄りかかるのをやめると、前傾/解除されます。
<POINT> 集中して執務作業するときに適しており、座面を通常より少し高くして使うとより効果的。
(*1)旧モデルは前傾チルト非搭載の場合があります。中古購入時はご注意ください。

⑤リクライニングの範囲設定
座面左下2つのレバーの後ろのレバー
背もたれに寄りかからず、レバーを前に/後ろに押すことで、リクライニングの範囲を設定する/解除することができます。レバーは設定解除の状態を含めて3個所で止めることができます。
<POINT> 背もたれに寄りかかるのをやめると、背もたれの位置は元に戻る(固定ではありません)。

⑥アームの高さ調整
アーム外側のレバー(*2)
レバーを上げながら、アームを少しずつ上下し、希望の高さでアームを離します。
<POINT> 前腕をアームパットに置いて、肩が上がらない高さに調整。
(*2)旧モデルはレバーがなく、アーム自体を持って上下調整します。

コンパクトながら必要な機構を備えているため、長時間座るためのチェアとして、在宅作業やクリエイターにも人気です。


機能に加えて考えたい、日常でできるサステナブルな選択


近年、チェア選びにおいて「環境負荷の低さ」は見逃せないポイントになってきました。座り心地やデザインだけでなく、購入時に少し環境に目を向けるだけで、選び方が変わってきます。セイルチェアはPVCを使わない設計で、解体して再利用できるパーツが多く、公表値では最大で約90%までリサイクル可能とされるなど、製造から廃棄まで循環を意識したつくりになっています。丈夫で長く使えること自体がゴミを減らすことにつながります(中古で手に入れる選択も、もちろん環境に優しいですよね<中古オフィス家具通販サイト Kaggマルシェ>)。

企業の環境目標にも沿いやすく、エコ志向の暮らしを取り入れている個人の方にもフィットする選択肢として、座り心地だけでなく“買った後”のことまで考えたい人におすすめの1脚です。

 


セイルチェア vs. 人気モデル比較(Sylphy / Sabrina)


セイルチェアと同じ「前傾機能」を持つ2つのモデル、オカムラ「Sylphy(シルフィー)」「Sabrina(サブリナ)」と比較してみました。サイズ感やスペックなど、参考にしてみてくださいね。

それぞれの特徴と中古相場をご紹介します。

▼SAYL Chair(セイルチェア)/ハーマンミラー

機能:滑らかなチルト、ポスチャーサポート
座り心地:しなやかに支える感覚、通気性良好
おすすめユーザー:在宅ワークで長時間の集中作業・デザインも重視したい在宅ワーカー・デザイン志向のオフィス
悩みポイント:厚めのクッションを好む人やしっかりとした腰サポートを求める人には物足りない可能性も。横幅は3種類の中で1番大きい
中古価格帯:60,000~80,000円台

▼Sylphy(シルフィー)/オカムラ 【商品一覧ページ特集記事

機能:多彩な調整機能
座り心地:日本人の体型に合わせたフィット感が強み
おすすめユーザー:フィット感や座面クッションを重視する人、日本人の体格にフィットする座り心地を重視する人 (様々な体格に合うように作られているため汎用性が高い)
悩みポイント:デザイン面での個性はやや控えめ
中古価格帯:50,000円~70,000円台

▼Sabrina(サブリナ)/オカムラ 【商品一覧ページ特集記事

機能:シンクロリクライニング
座り心地:しっかり支える安定感、ゆったり感がある
おすすめユーザー:デザインと座ったときの安定感の両立を求める人、会議室などフォーマルな空間で利用を検討している人
悩みポイント:メッシュタイプのみで、サイズ感がシルフィーよりもやや大きい
中古価格帯:50,000~70,000円台

機能や追加できるオプションにあまり差はないので、サイズ感や特徴をよく理解した上で、選択してみてください。
※相場は記事作成時点のものです。予めご了承ください。

選ぶ前に押さえたいセイルチェアのポイント


気に入った一脚を長く使っていただくために、購入前に知っておきたい色選びのコツと、日々のメンテナンスの基本、中古ならではの注意点をまとめました。

座面カラー
座面カラーはブラック系だとブラックノアールがありますが、「ノアール」はすこし緑がかった色で柔らかい印象を与えてくれます。
インターネットで購入される方は各販売サイトの画像だけでは少し分かりづらい部分もあると思いますので、カラー表記を確認するようにしましょう。

メンテナンス
背の網面の部分、実はホコリが溜まりやすいんです。エラストマー素材(硬いゴムのような素材)でできていて、細かい網目のため一定期間放置すると知らないうちに溜まっているということも。
もちろんKaggマルシェでは清掃の上出荷していますが、ご使用中は定期的にハンディワイパーなどでさっとホコリを払ってみてくださいね。


前傾チルト機能の有無
旧モデルは機能がない場合もあります。専用の操作レバー(座面の左下2つのレバーの前のレバー)が設置されていなければ、前傾チルト非対応です。

上下昇降方法の違い
機能に違いはありませんが、旧モデルはアーム自体を持って上下に動かすことで肘が可動します。現行モデル可動肘側面にレバーがあります。

色味や日々のメンテナンス方法、旧モデルと現行モデルの仕様差を事前にご確認のうえ、お選びいただくことをおすすめします。


最後に。セイルチェアがおすすめな人は?

いかがでしたでしょうか?今回はハーマンミラーのセイルチェアをご紹介しました。数ある高機能チェアの中でも、セイルチェアは特に

・デザインと機能性の両方を重視する方
・圧迫感のない、コンパクトなワークチェアを探している方
・正しい座り姿勢を身につけ、体の負担を減らしたい方

におすすめの商品です。セイルチェアは、デザインの洗練さと日常的な使いやすさを両立したチェアです。単なる「椅子」という道具を超え、あなたのワークスペースを彩り、日々のパフォーマンスを向上させてくれるパートナーのような存在。見た目も座り心地も妥協したくない方にとって、選んで後悔しにくいこの一脚で、より快適な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?